住宅ローン金利は固定と変動どちらを選ぶべき?
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住宅ローンの変動金利が上がりつつあると話題になっています。
そんな中で、固定金利に注目が集まっていますが、様々に調べた結果依然として変動金利が優位であると考えています。
変動金利、固定金利の仕組みやメリット・デメリットを理解し、自分にあったプランを選択しましょう!
変動金利の仕組み
変動金利を説明するにあたり、次の金利が非常に重要となります。
短期プライムレート
プライムレートとは、銀行が優良企業に対し融資する際の優遇金利のことです。
返済期日が1年以内の場合に適用されるのが短期プライムレート(短プラ)、1年を超える場合に適用されるのが長期プライムレート(長プラ)となります。
企業向けの金利ですが、個人向け融資はこの短プラに連動した金利が適用されます。
短プラは各銀行が独自に設定しますが、多くの銀行が同じ利率となっており、リーマンショック後の2009年に1.475%となり15年以上変動していません。
基準金利
基準金利は店頭(表示)金利とも呼ばれ、各銀行が独自に設定する金利です。
短プラ+1%とする銀行が多く、2024年8月現在では三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行などのメガバンクは2.475%としています。
変動金利の特徴(メリット・デメリット)
メリットは何と言っても金利が低い、すなわち総返済額が少なく済むことです。
一方、デメリットは返済途中に金利が変動し、総返済額が増える可能性があることですね。
今は安くても今後高くなるかもしれないという不安を抱え続けるのが変動金利の特徴と言えます。
とにかくお得に借りて、少ない返済額に抑えたいという人におすすめな方法です。
固定金利の特徴(メリット・デメリット)
メリットは返済期間中の金利が固定となるため、返済計画が立てやすくなることです。
一方、デメリットは金利が高く、総返済額が多くなることですね。
変動金利の逆で、金利は高めだがずっと変わらない安心があるというのが特徴です。
金利が変わらない安心感を買いたいという人におすすめの方法といえます。
変動vs固定
次のケースでシミュレーションしてみましょう。
- 借入額 4,000万円
- 借入期間 35年
- 元利均等返済
- ボーナス返済なし
(1) 変動金利 0.5% 35年間金利変動がない
(2) 変動金利 当初0.3% 5年ごとに0.25%上昇(6度利上げ、31年目から1.8%)
(3) 変動金利 当初0.3% 5年ごとに0.5%上昇(6度利上げ、31年目から3.3%)
(4) 固定金利 1.5%
(1)変動 | (2)変動 | (3)変動 | (4)固定 | |
---|---|---|---|---|
当初毎月返済額 | 103,834 | 100,337 | 100,337 | 122,474 |
最終月返済額 | 103,834 | 114,093 | 129,218 | 122,474 |
総返済額 | 43,610,118 | 45,670,723 | 49,471,551 | 51,438,715 |
※単位:円
※スプレッドシートを活用して著者計算
低金利が継続するのであればそれが一番良いのは間違いないのですが、注目すべきは(3)と(4)との比較です。
段階的に金利上昇し、最終的に3.3%まで上がるシミュレーションよりも、1.5%の固定金利の方が総支払額が高いことが分かります。
金利が一定の場合、当初10年間で支払う金利合計が総金利額の約半分を占めますので、当初の金利をいかに抑えるかが重要です。
仮に将来的に3%を超えるような金利になるとしても、総支払額を比較すると、低金利時代が続く限りは変動を選ぶべきという結論に至ります。